気になりつつも観れないままでいた「おくりびと」。
会社の先輩にDVDを貸してもらって、やっと観ることができました。
納棺師のお話だというくらいしか知識のなかったわたし。
最初の三十分くらいから、泣きっぱなしでした。
鼻水は出るわ、もー大変(笑)。
最初はね、納棺のシーンを観ていて、自分の父の時のことを思い出してしまって
泣けてきたんだと思う。
もう十年以上も前の話なんですが、記憶って引き出しの中に残ってるのね。
悲しいわけではないのだけれど、涙が自然に出てしまって。
そうすると記憶はどんどん飛んでいって。
不思議。父の仮通夜の夜の会話とか、思い出してしまって。
その夜が明けた朝の、いろいろな出来事とか。
あのときは自分の悲しい気持ちでいっぱいだったけど、
こうやってたくさんの人のお世話になって、送られたんだよね、お父さん。
みんなに心をこめて送ってもらったんだよね、お父さん。
改めて周りのみんなにも感謝しなくちゃだよね。
作品中の広末涼子さんがかわいくてかわいくて、悶絶でした(笑)。
借金ナイショにしてた旦那さんが失業して東京から実家のある山形に帰るって、
いきなりそう言われてもさらりと受け入れるその笑顔。
新しい地での生活を楽しみながら、仕事に戸惑う旦那さんを見守るその笑顔。
うー、かわいいっ!!!
そして強い!!!
作中旦那さんに秘めていた想いを伝えたりもしますが、そのシーンも含め
とてもしっかりした芯をもった、美しい女性だと思いました。
相手を支えるとか応援するとか励ますじゃなくって・・・、
自分がそうしたいからそばにいる、そんな喜びが伝わってくる笑顔。
きれいだなって、思いました。
納棺師の仕事に対する職業差別については全く意識したことがなかったので、
作品を観ながらびっくりしてしまいました。
ものすごく大変な仕事だと思いますが、・・・穢れた仕事だなんて。
むしろものすごく神聖なお仕事だと思うんだけど。
でもそう考える人もいるのだと知ることができたのも良かったです。
納棺師のお仕事について改めて感謝するとともに、
家族について考えさせられる映画でした。
石文もとっても素敵だと思いました。
チェロの音色も。
昨年山形を訪れたときには、ロケ地案内の看板を見つつも
「おくりびと」との関連がよくわかっておりませんでした。
うー、もう一度山形行きたいぞ(笑)。
雪も。桜も。
とってもきれいだったな。
よい作品でした☆
<おくりびと>